電気錠に関する注意事項

電気錠ご使用時の注意事項をまとめました。

電気錠AU/APP/AS/EM2Lシリーズの、ご利用に伴う発熱について

電気錠AU/APP/AS/EM2Lシリーズは、施解錠動作の駆動にソレノイド(電磁石)を利用しており、連続で通電する運用でご使用の場合には一定の発熱を伴います。

製品のフロント面(製品化粧プレート面)や扉面・ハンドル・枠等で、その発熱を感じられることもありますが、発熱は通常使用では危険のない温度までの上昇であり、故障ではございませんので、安心してお使いください。

なお、発熱が発煙発火に至ることはありませんが、発熱部位に人体が長時間触れ続けると、低温やけどのおそれがあります。扉の開閉操作以外の事情で、発熱部位に身体が触れ続ける状況にならないようご注意ください。

停電時の電気錠の動作について

停電時の電気錠設備への影響について、以下に報告いたします。

電気錠をご採用いただいております各位に於かれましては、ご確認くださいますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

停電時には、電気で動作する錠前「電気錠」は動作しません。

停電したときに電気錠が施錠するか解錠するかは、ご使用の電気錠の種類により異なります。

下記に、電気錠を一般的に多くご使用いただいている場所と停電による影響を記しますので、それぞれの停電時の状態に合わせた対処をお願いいたします。

ご不明な点は、美和ロックお客様相談室TEL0120‐81‐3069または
弊社お問い合わせまで、お問合せください。

※お客様の状況に合わせた回答をさせていただくため、錠前と制御盤の品番をご確認の上、お問合せくださいますようお願いいたします。

※制御盤が、当社製でないときには、停電時の作動が異なることがありますので、当該制御盤メーカー様にお問合せください。

1.電気錠の停電時の動作

電気錠は、停電が発生すると、以下のいずれかの状態になります。

停電時には施錠する

  • 停電すると施錠し、電気的な操作は出来なくなります。
  • 停電中の解錠操作は、外部からはキーで、内部からはサムターンかハンドルで行います。
  • 解錠後の扉開閉で、施錠します。

停電時には停電直前の状態(施錠、または解錠)を保持する

  • 停電したときの状態を保持し、以降停電中は電気的な操作は出来なくなります。
  • 停電中の施錠操作又は解錠操作は、外部からはキーで、内部からはサムターンかハンドルで行えます。
  • 停電期間中、解錠のままで運用されたいときは、キーやサムターンによる操作で解錠した後、キーやサムターンによる操作をせずにご使用ください。
  • 施錠が必要な場合には、都度、キーやサムターンで施錠してください。

<電気錠のタイプの調べ方>

どの状態になるかは、電気錠の型番をお調べ頂き当社カタログでご確認いただくか、電気錠制御盤の電源を切り停電の状況を作ることで、ご確認ください。(電源を切り動作を確認するときは、制御盤部と扉部との2人で作業いただき、閉め出されないようにご注意ください)

2.停電前の準備、及び停電復旧後の処置

停電前の準備

事前に電気錠設備に対する電源offなどの準備を行う必要はありません。

多数の方が通行する扉においては、「停電中は解錠の手段が変わる」ことについて、扉近辺に案内書きいただくことを推奨します。

制御盤が当社製で無い場合は、その制御盤の説明書に則って対処ください。

停電後の処置

電気錠設備は、多くの現場で、停電復旧後の再設定操作などを必要としません。

停電復旧後には、念のために、扉を閉めた状態で正常に施錠動作/解錠動作することを確認頂き、ご使用ください。

※ 電気錠に接続されている設備に、ID番号や電気錠種を、電源ONごとに設定する 必要があるものを含むときには、その機材の説明書に則り、必要な設定を行っ てください。

3.マンション・戸建住宅などに設置される設備の停電時の動作

1)共用エントランス出入口

(1) 共用部インターホンに設けられたキースイッチ・ノンタッチキー・リモコンキーは、停電時には機能しません。
停電時には、キースイッチ・ノンタッチキー・リモコンキーは、動作しないため、使用できません。

(2) 各住戸インターホンや管理人室に設けられた、共用エントランス扉用の解錠スイッチも、停電時には機能しません。
これら操作スイッチは、インターホンが機能していないときには使用できません。

2)住戸玄関扉

(1) 各住戸玄関のカードロック、テンキーロック、リモコンキー

(2) 各住戸玄関の電気錠(インターホンや電気錠操作器で施錠解錠するもの)
玄関扉の電気錠の多くは、停電時には直前の状態を保持します。
停電時には、電気錠は作動しなくなります。
●キーを使用して施錠解錠を行ってください。
※電池式の錠前は、停電時にも動作します。

4.事務所ビル・工場施設・学校・公共施設などに設置される設備の停電時の動作

1)非常口扉

(1) 非常口に使われる電気錠の多くは、停電時には解錠するものが使われています。
この仕様の電気錠は、キーでの施錠はできません。
●停電期間中に、その扉からの通行を制限したい場合には、電気錠以外の手段で通路封鎖を実施してください。
※通路封鎖の手段は、非難時には排除できる方策で実施してください。

※停電復旧後には、多くの設備で施錠状態に復帰する設定とされているようですが、管理者による操作が必要なものもあります。設備の説明書をご確認ください。

(2) 電気錠制御盤に停電補償機能が設けられている設備をご使用で(1)の仕様の電気錠をご利用のときには、その停電補償時間は施錠を保持しますが、その後は解錠します。
●停電補償時間後のその扉からの通行を制限したい場合には、電気錠以外の手段で通路封鎖を実施してください。
※通路封鎖の手段は、非難時には排除できる方策で実施してください。

※制御盤の設定で、「停電時には解錠」としている場合には、停電と同時に解錠します。

2)オフィス出入口

事務所入口扉に使われる電気錠の多くは、停電時に施錠になるものか、停電直前の状態(施錠または解錠)を保持するものです。
どちらの仕様の電気錠も、停電時には電気での動作が行われませんので、キーでの操作を行ってください。

(1) IDカード等により出入り管理を行っている扉では、停電時には施錠になる電気錠が多く使われます。
●この仕様の電気錠は、停電時には、IDカードなどによる解錠はできなくなりますので、キーでの解錠操作を行ってください。

(2) タイマーなどで就業時間中は解錠、時間外には施錠という運用をされている扉では、停電直前の状態を保持する電気錠が多く使われます。
●この仕様の電気錠は、停電時にはタイマーやIDカードなどによる動作は行われませんので、キーで施錠解錠操作を行ってください。

3)通用口・共用出入口

通用口扉などに使われる電気錠の多くは、停電時に施錠になるものです。

●停電時には電気での動作が行われませんので、外部からの操作はキーで操作してください。

●内部からの退出を、通常サムターンやハンドルでおこなっている扉では、停電時も同様の操作で退出できます。

4)門扉など

門扉に使われる電気錠の多くは、停電時に施錠になるものか、停電時に解錠するものです。

●停電時に施錠するタイプの電気錠は、キーの操作で一時的に解錠できますので、キーで運用してください。

●停電時に解錠するタイプの電気錠は、キーでの施錠操作はできませんので、電気錠以外の手段で通路封鎖を実施してください。

電磁ロックは「通電時施錠」の仕様で、キーでの操作の機構を持たない為、施錠できません。

● 停電期間中に、その扉からの通行を制限したい場合には、電磁ロック以外の手段で通路封鎖を実施してください。